春のある日、ミノックの機械オタクのセトとその飼い犬のポチはベスパーの公園に花見に行きました。
この時期の公園には期間限定の桜並木が出現し、人々の癒しスポットとなっているのです。
ロボット犬のポチも例外ではありません。すっかり上機嫌となって花見を楽しみました。
「綺麗な桜だわん！ご主人も家に閉じこもってばかりいないでたまには外に出てみてよかったわんね？」
対するセトは不機嫌でした。彼の顔には疲労が見られ、普段の運動不足の相がありありと浮かんでいました。
「フン！人が忙しい中、わざわざ来てやったのに……桜の花なんか見て何になるんだい？食べられるわけでもないしアホらしい！」
「相変わらずわんね（汗）」
「こんなんだったら家で改造ゴーレムかプロ仕様のオートマトンでも作っていた方が良かったね！」
「そんなのいつでもできるわん！でも桜は今だけだわん！」
「犬のくせに……というか犬だから散歩が好きなのかい？僕はごめんだね！興味もないことでわざわざ外出するなんて」
「ご主人こそ人のくせに！少しは季節を楽しんだらどうなのだわん？」
セトは終始不満げでしたが、いつものことなどで華麗にスルーして、ポチは花見に戻りました。公園内をあちらこちらと駆け回り綺麗な花を堪能していました。しかし一本だけ、調子がよくない木がありました。
「この桜の木だけ、なんだかおかしいわん？」
ポチは調子の悪い桜の木に近寄ってみました。
するとそこで見るからに具合の悪そうな妖精を発見しました。
「ご主人、大変だわん！妖精さんの具合が悪そうなんだわん！きっとこの桜の木の妖精さんだわん！助けるわん！」
「ええ……？そんなの放っておけよ！面倒ごとはごめんだよ！このブリタニアのどこかで見ず知らずの生き物が死のうが生きようがいちいちかかわってるほど僕は暇じゃない！」
「冷たい事を言うなだわん！こうして巡り合ったのも何かの縁なのだわん！」
「……ちっ！じゃあそいつを拾っても良いけど、そいつの面倒は全部お前がみるんだぞ！僕は知らないからな！」
瀕死の妖精を気の毒に思ったポチは彼女を家に連れ帰り、必死に看病すると妖精は元気を取り戻しました。
「助けてくれてありがとうございます、優しい方」
「元気になって良かったわん！」
「是非、お礼をさせてください！」
「？？？」
日時：
4月20日（日）
21：00～ 出雲シャード
22：00～ 桜シャード
集合場所：ミノック公園 (六分儀座標：96o 15’N, 80o 17’E)
※ニュジェルムEMホールに現地へのゲートを設置いたします。
※当日2回目以降に実施のシャードは開始時間が遅れる場合があります。あらかじめご了承ください。
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